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Kim

花の都・パリで活躍した偉大な芸術家に会いに行こう!ミュシャ博 開催中!

まいど、キムです。
今、堺 アルフォンス ミュシャ館で「ミュシャ芸術博覧会」(ミュシャ博)という展覧会が開催されているんだ。
何でも展示室を1900年に開催されたパリ万博の会場「グラン・パレ」と「プティ・パレ」に見立てて、ミュシャのマルチな才能を体感できるらしんだ。
気になったから、さっそく行ってきたよ!
※館内の写真は許可をもらって撮影しています。

[目次]

■アルフォンス・ミュシャってどんな人?

まずはアルフォンス・ミュシャの話をするね。
1860年生まれで出身はチェコ。幼いころから絵を描くのが好きで、若いころはヨーロッパ各地を転々としながら舞台装置を作る工房に就職したり、お城の室内装飾や書籍の挿絵などの仕事をしていたんだ。
そんなミュシャに転機が訪れたのが34歳のとき。大女優サラ・ベルナールの演劇ポスターを作る依頼を受け、彼は生まれて初めてポスターを制作する。

堺ミュシャ芸術博覧会のポスター「ジスモンダ」

等身大のポスター「ジスモンダ」が街に貼りだされると、たちまち評判に!
その後もパリ万博やお菓子やお酒などの商業ポスター、自身の個展などの仕事もするようになり、今でいう一流デザイナーとしての地位を確立していくことになる。
印刷技術が発達した当時のフランスでは、ポスターやカレンダー、絵葉書にも華やかな装飾やイラストが欠かせないものになっていて、繊細かつ美しい装飾に、魅力的な女性を描く彼の作風はそれらの宣伝にぴったりだったんだね。
そう思うと、もし彼が大阪万博のロゴや会場に関わったら、どんなデザインが出来上がるんだろね。
そして、40歳を過ぎたあたりからは祖国チェコに芸術面で貢献したいという思いが募っていく。そこで彼はパリの仕事に区切りをつけてアメリカへ。自らのルーツであるスラヴ民族の歴史を綴った20連作「スラヴ叙事詩」を制作するための資金調達をし、晩年はチェコで大型の油彩画を作っていくんだ。
ミュシャ館の学芸員さんにミュシャの話を聞くと「ポスターデザイナーとしての道を突き進むことができたのに、彼は祖国や民族への芸術的貢献という道を選びました。その2面性が魅力ですね」と教えてくれたよ。

■さあミュシャ博を巡ろう!まずは油絵やデッサンを展示する「グラン・パレ」へ!

堺ミュシャ芸術博覧会の第1展示室「グラン・パレ」

ミュシャがどんな人物か少しは伝わったかな?
(本当はいろんなことがあって、調べるほどに魅力的な人物なんだよ)
それじゃあ、今回の展示について紹介しよう。
第1展示室「グラン・パレ」では油絵やデッサン、水彩を使った下絵などが展示されている。
4メートルを超える作品「ハーモニー」は、その大きさもさることながら、「調和」というテーマのもと、富と貧困、喜びと苦しみなどを思わせる人々が左右に描かれている。こういった大作の数々も見どころなんだけど、今回、僕がオススメしたいのがデッサンの数々なんだ。

堺ミュシャ芸術博覧会で展示されているアルフォンス ミュシャのデッサン

下絵なんだけど、生き生きとした表情がすごくステキで、今にも動き出しそうなんだ!
実際にどのように完成し、使われたのかが分かる画像もあるから、完成作品と見比べてみても楽しいと思うよ。
それとね、作品の周りに馬の蹄や鳥の足跡がちらほらと。

堺ミュシャ芸術博覧会の子供が楽しめる展示方法

子どもたちが「ここに馬がいるよ!」と見つけて楽しんだりできる仕掛けなんだって。
実は今回の展示は「子どもも大人も楽しめる」がテーマの1つで、子ども向けの解説が用意されているんだ。
また「ムジカちゃん」「ロレンゾさま」と名付けられたミュシャの作品に描かれた人物が、分かりやすく説明してくれているよ。

堺ミュシャ芸術博覧会の子供でも楽しめる展示方法

ちなみに、版画作品はたくさん世の中に出回るから、比較的多くのコレクターや美術館が持ってるんだけど、ミュシャ館にはここで展示しているような1点物の油彩画なんかもたくさん所蔵しているんだって。

■「プティ・パレ」にはミュシャのマルチな才能がぎっしり!

続いては第2展示室「プティ・パレ」。
こちらはミュシャがデザインした宝飾品やブロンズ像、装飾パネル、書籍の挿絵などを展示しているんだ。

堺ミュシャ芸術博覧会の第2展示室「プティ・パレ」

ミュシャを知っている人なら「ああ、このイメージ!」って作品が多いんじゃないかな。
彼の代表的な作品の1つ「一日の四つの時」もあったよ。
これは女性のポーズやしぐさ、背景で朝・昼・夕・夜を表現した連作。彼が描く女性って本当にキュートなんだ!
そして面白いのが、この作品に使われた周囲の装飾を切り抜いたものが飾られていたんだ。
なんだか扉みたいだね!
この装飾は展示室の外にも置いてあって、そこでは撮影もできるんだ。みんなはどんなポーズをしてみる?

堺ミュシャ芸術博覧会の撮影スポット

他にも絵葉書や絵皿なんかもあった。
ミュシャって当時の人々の生活に溶け込んでいたんだなーてすごく感じる。
それと、こんな作品も!

堺ミュシャ芸術博覧会で展示されている宝飾品

これはミュシャが名を馳せるきっかけとなった大女優サラ・ベルナールに依頼され、デザインした宝飾品。
古代エジプトに出てきそうなくらいゴージャスだね。
版画や油絵、そしてこんな装飾品までデザインするミュシャって、本当にマルチな才能の持ち主だったんだね。

■VRや映像コンテンツが楽しめる未来館

グラン・パレ、プティ・パレを見たら、1つフロアを降りて未来館へ。
ここには、ミュシャが活躍したアール・ヌーヴォー(曲線的な華やかな装飾がふんだんに用いられた芸術様式)の後に時代のポスター芸術が展示されている。
ミュシャの作品と比較すると、その違いがよく分かると思うよ。
そして未来館ではミュシャの映像コンテンツも楽しめるんだ。
ミュシャが晩年に制作した大作「スラヴ叙事詩」がなんとVRで鑑賞できちゃう!

堺ミュシャ芸術博覧会でVR体験できる「スラヴ叙事詩」

この人はバーチャルの中で、作品の間近まで近づいて見上げていたらしい。ちょっと傍から見たらシュールだね(笑)
ミュシャが約17年もの歳月を費やして制作したスラヴ叙事詩は、全部で20点からなる大作。2026年頃にプラハに恒久展示する施設ができるらしいけど、日本で鑑賞体験できるんだからVRって面白いね。
他にもプロジェクションアートもあるんだけど、これらは関西大学総合情報学部有志ゼミの協力で実現したんだって!日本の学生さんもやるな!!

■ファイナルファンタジーや二次元文化の原点!?

ところでミュシャの作風ってどこかで見たことがある気がしないかな?
僕の友人は「ファイナルファンタジーぽいなー」なんて言うんだけど、どうかな?
実はミュシャの作品は1970~80年代のグラフィックアート界に影響を与えたと言われていて、少女漫画や二次元系の作品にも彼の影を感じるものがある。
いわゆる「線で人物を描く」というのは、まさに漫画に通じるし、そんなミュシャの作品に魅力を感じる若い人が多いみたい。実際、ミュシャ館には20~30代の女性が多く訪れるらしいしね。
最後に、今回の展覧会では鑑賞ブック『むしゃむしゃミュシャ』がもらえるんだ。
(もらえるのはすべてのキッズ!なので、キッズな心を持つ人ももらえるみたい♪)

堺ミュシャ芸術博覧会でもらえる鑑賞ブック「むしゃむしゃミュシャ」
堺ミュシャ芸術博覧会でもらえる鑑賞ブック「むしゃむしゃミュシャ」の中面

これは「絵の中に何人いるか数えよう」とか「マンガの吹き出しに言葉を入れて物語を作ってみよう」など書き込むことができるワークブック。
そして、後ろの方のページはミュシャへのお手紙を書けるポストカードになっているんだけど、みんなはミュシャに手紙を送るなら何て書く?

堺ミュシャ芸術博覧会でもらえる鑑賞ブックの手紙

僕なら「芸術は楽しいですか?もっと楽しむためにはどうすればいいですか?」なんて書こうかな☺
ぜひ、みんなもミュシャにお手紙を出そうよ!ミュシャ館の専用ポストから投函できるよ。

堺ミュシャ芸術博覧会でもらえる手紙を投函するポスト

さあ、みんなもぜひミュシャ博へ!
そうそう、堺 アルフォンス・ミュシャ館はJR堺市駅から徒歩約3分!
JRの大阪駅や天王寺駅から関空紀州路快速で行けちゃうよ。

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