Supporter

M3

旅のできる日常が待ち遠しい。2022年4月開業予定の「星野リゾートOMO7大阪」

星野リゾートは、大阪・新今宮に建設中のホテルを、予定通り2022年4月に開業すると発表した。ホテルの名称は「OMO7大阪 by星野リゾート」。開業日は4月22日。

[目次]

■大阪の風情を残す新世界エリアに隣接

名称は当初の「星野リゾートOMO7大阪新今宮」から変更され、新今宮の地名がホテル名からなくなった。「星のや」「リゾナーレ」「界」に続く第4のブランド名「OMO」を前面に出し、「旅のテンションを上げる都市観光ホテル」というOMOブランドの認知度を上げるためという。
JR新今宮駅との位置関係。左のビルがOMO7大阪。右のビルの向こうに通天閣
浪速区恵美須西3丁目に2019年6月着工。地上14階、高さ70㍍、436室、敷地面積13,907平方㍍。大阪の風情を残す新世界エリアに隣接し、関西国際空港からアクセスの良いJR新今宮駅の北隣という立地。

■新しい都市型観光ホテルを目指す新ブランド「OMO」

ホテル建物上部のロゴマーク
ホテル建物の最上階近くに「OMO7」のロゴが見える。JR環状線との間の敷地は、市街地にしては結構広い庭。通天閣も見える。普通のホテル外観とは異なって、外から窓が見えず、畳くらいの長方形の外壁パーツが不規則な溝を造形してアクセントを作っている。東へ歩いて阪堺電車の踏切を渡ると、元フェスティバルゲートがあった界隈になる。
庭の工事現場越しに見えた通天閣
星野リゾートといえば、都会を離れた高級リゾートの印象がある。しかし第4のブランド「OMO」では、都市部のビジネスホテルを観光客が利用するケースが多いことに着目。ビジネスホテルやグランドホテルの枠に収めず、「街全体が一つのリゾート」「旅先を丸ごと楽しむ」「お茶目な仕掛け」をコンセプトに、新しい都市型観光ホテルを目指す。

■OMOとは?どんな意味?

OMOって何の略?「面白い」の「OMO」?とも思ってしまうが、星野リゾートの星野佳路(よしはる)代表が「若い人や外国人が覚えやすく、商標が取れるもの」との条件を出して、社内で候補を絞って決めたらしく、何かの略ではないそうだ。
「OMO1」「OMO3」「OMO5」「OMO7」のグレードがあり、全国展開中。関西では京都に「OMO5」が3カ所開業している。「OMO7」はレストランを備えるなど最もサービスの幅が広く、1泊1万円以上の料金とみられる。さらに「OMO7」には、街のガイドをするスタッフ「OMOレンジャー」がいる。
OMO7大阪の全景(手前はJRホームの屋根)
着工された2019年当時、観光業界はインバウンド全盛で、今の状況は想像もしていなかったに違いない。それでも星野リゾートは、当時でも「旅行消費額の約半分は日本人の国内宿泊旅行」というデータに基づいて「国内旅行客をメーンに、インバウンドも視野に入れる」という戦略だったことは、注目されていい。
とはいえ、コロナで消失したインバウンド復活への期待は大きい。国際的な航空データ会社Cilium(シリウム)によると、世界の旅客数の予測は2019年と比べて、2022年で55%、2023年で77%。この状況下で星野代表は、2025年の大阪・関西万博に着目し、「大阪を含め、日本全体がしっかりとインバウンドを戻していこうというスケジュール感、予定が見やすい」と、ホテル業としても、万博が目標となる考え方を表明している。
旅することが日常に戻る。その日が来てほしい。

Supporter

M3

掲載内容は配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

マップ上の表記はMap Tilerの仕様に準拠します。実際の地名とマップ上の表記が違う場合があります。