万城目学さんの小説「みをつくし戦隊メトレンジャー」を入手！聖地巡礼で物語の世界へ！

およそ半世紀前に日本で生まれ、今や世界中で放送されている人気シリーズ。
悪の組織から送り込まれる強敵とチームで戦い、世界の平和を守る。
そう、それはスーパー戦隊シリーズ！

まいど！マナブです。
たくさんの子どもたちが、そして今は大人になった人も子どものころ、夢中になって見たであろう戦隊ものが大阪にいたら…。
そんな視点で描かれた「みをつくし戦隊メトレンジャー」が、小説になって登場したんや！

■大阪メトロとヒーロー戦隊のコラボレーション！？

もしも大阪に悪の組織と戦うヒーロー戦隊がいたら……。
しかも、普段は一般人として日常を送っていたとしたら……。
メンバー５人それぞれの視点で描かれる
ヒート－＆ヒロインたちのストーリー。
専用サイト（https://osakachikasetsu.jp/）より

いやー、めっちゃ興味わかへん？
しかも作者は大阪府出身の万城目学さん！
「鴨川ホルモー」や「鹿男あをによし」で有名な作家さんで、大阪を舞台にした「プリンセス・トヨトミ」は映画化もされたよね！

そんな万城目学さんが執筆した「みをつくし戦隊メトレンジャー」は、全５話の短編で構成。１つずつ冊子化されて、３月18日から毎週金曜日にOsaka Metroの指定された駅で無料配布されたんや。
HPによると「オオサカチカセツ」といって、“オオサカメトロに乗りながら読みたくなる小説”をコンセプトに創設した地下鉄文庫なんやって。

当然、僕は毎週金曜日に出かけた。
そして、すべてをコンプリートした。
それがこちら！

ジャジャーン！
御堂筋レッド編、谷町パープル編、中央フォレストグリーン編、長堀鶴見緑地イエローグリーン編、今里オレンジ編が集まり、みをつくし戦隊メトレンジャーが完成！

■指定された駅で入手できる限定5,000部の地下鉄文庫

すべてを揃えようと、僕は毎週金曜日に早起きをしたんや！
最初は３月18日。
配布場所は御堂筋線「中津駅」の南改札外。
配布される部数は5,000部限定！
2020年11月に調査した中津駅の乗降人員は１日約37,000人らしいから、あっという間に無くなってしまうかもしれへん。
そこで僕は通勤ラッシュに紛れ込み、祈るような心境で中津駅を目指したんや！

久しぶりの中津駅は、知らないうちにしゃれなホームに変わってた！
そして改札を出てあたりを見渡すと…。

発見！
あ～、良かった。
なんかラックに置いてる数、めっちゃ減ってへん？
そしてラックの上にはポスターも。

次の３月25日は谷町線の「四天王寺前夕陽ヶ丘駅」。

パープル編をゲット！

４月１日は中央線の「朝潮橋駅」へ。

グリーン編みっけ！

４月８日は長堀鶴見緑地線の「蒲生四丁目駅」。

おお、みんなも好きやねー！

そして最後は４月15日。場所は今里筋線の「清水駅」。

ちゃんとあった～！
最後に取り損ねたら最悪や、って、ある意味で初日以上に不安やったけど無事に入手できた！！
ちなみにこの日は御堂筋線の中津駅で車両故障が発生したんやって。大阪メトロのトラブルは珍しいなー。
御堂筋線では運行見合わせがあったみたいやけど、今里筋線は問題なかったよ。

この5週間。毎週金曜日はメトロの日になってた！
そしてあまり行ったことがない駅に行けたから、ちょっと得した気分も味わえた（笑）
朝潮橋駅では「あれ、地下鉄なのになぜ地上？」なんて大阪人失格の錯覚を起こしてしまったりもしたけどね。

慌てすぎて、写真撮るときに指が入ってしまった💦

こうして「はよ読みたい！」「金曜日まだぁ？」「朝寝坊しないようにせな」の連続だった、長いようで短い５週間が過ぎたんや。
まさに苦節５週間！（言い過ぎ？）

■ネタバレ注意！ストーリーに登場する舞台を訪れてみた！

「みをつくし戦隊メトレンジャー」はストーリーはもちろんやけど、各沿線の情景が描かれているのも面白かった。
ここからはネタバレになってしまうんやけど、僕は小説に登場する世界が見たくなって、再びOsaka Metroに乗りに行ったんや。
まずは御堂筋レッド編。
悪の組織トクガ１と戦うメトレンジャーのリーダー・御堂筋レッドが働く法善寺横丁。

1,600年前に大阪へやってきた彼は現在、法善寺横丁にあるすっぽん料理屋で修行してるんやって。
石畳のある風情がいいよね。
法善寺横丁は賑やかなミナミにあるのに、なぜか喧騒から離れた雰囲気に包まれた大人の世界なんや。
ここで坊主頭の青年を見かけたら、御堂筋レッドかもしれへんね！

続いて谷町パープル編。
レッドとともに1,600年前にやってきたヒロインこと谷町パープル。
二人で海から眺めた仁徳天皇陵古墳に行こうと思ったんやけど、ちょうど桜の季節だったから、谷町パープルが暮らす谷町九丁目へ。

ここは谷町パープルが力をもらっている高津神社。
桜がめちゃきれいやった！
古くから大阪に鎮座する神社で、「崇徳院」や「高津の富」などの古典落語にも登場するんや。大阪の人は「高津さん」って親しみを込めて呼んでるよ。
というわけで、パープル姉さんと同じように、ボクにも力を授けてください！高津さん！！

次は中央フォレストグリーン編と長堀鶴見緑地イエローグリーン編。
漫才コンビ「たまき」を組むコンタ（中央フォレストグリーン）と玉岡タイジ（長堀鶴見緑地イエローグリーン）の物語に登場する大阪城公園。

小説には森ノ宮駅から大阪城公園に入った先の、大阪城天守閣が見える噴水が、「たまき」の二人が漫才の稽古をしている場所だとあった。
御堂筋レッドは、毎晩ここで稽古を重ねる二人にメトレンジャーへ入らないかってスカウトしたんや。
だから、僕も夜に訪れてみた。
だってメトレンジャーに誘ってもらえるかもしれへんやん！

「たまき」の物語は、芸人としてなかなか芽が出ないことに不安を感じたコンタが、玉岡タイジにコンビ解消を打ち明けるというもの。
タイジの魅力を引き出せない自分が悪い。
自分の力が足りないから、コンタの才能を表現しきれない。
相方ともっと漫才がしたい、けれども売れないから解散…と葛藤する二人は、大阪港中央突堤で答えを出す。

小説に出てくるように夕陽が美しい場所やねん。
開放的な全面ウッドデッキで、日没を迎えるころは夕陽を眺めに人が集まる人気スポット。
大阪港ダイヤモンドポイントとも呼ばれる名所やで。

そして最後は今里オレンジ編から
蒲生四丁目と京橋の中間くらいにある「朝日橋」。

自他ともに認める“地味”な大学生の結城朝日。
就職活動をしている彼女はなかなか内定がもらえない。
そして16社目の新卒採用の面接帰り、朝日橋で御堂筋レッドに声をかけられ、メトレンジャーのメンバー入りを果たす。
しかし、地味が原因なのか、彼女の就職活動は進まない。さらにメトレンジャーでも地味なヒロインだと言われてしまい…。
苦悩する彼女は、再び朝日橋を訪れる。そして…。

まあ、いわゆる生活橋で、今里オレンジと同じく地味…。
いやいや、街中にある普通の場所だからこそ、物語にリアリティが生まれるんや！
朝日橋から京橋方面を眺める。夕陽がきれいやったで（きっと朝日もきれいに違いない！知らんけど！）。

■配布場所のQRコードからはデジタル版も読める。ただし2022年５月29日まで！

それにしても、戦隊ヒーローの色をOsaka Metroの路線カラーに合わせるなんて、万城目学さんは本当に面白いことを考えるなー。

この前「修学旅行にも最適！学生の大阪旅行は「でかマップ大阪版」がおすすめ！」（https://maido-bob.osaka/2022/03/25/uniplan-osaka-touristmap/）でも紹介したけど、大阪メトロは路線ごとに色分けされてるんや。
それを戦隊ヒーローと結びつける発想がすごいなー。
あと、これも「でかマップ大阪版」で書いたけど、僕の記憶が正しければ万城目学さんはOsaka Metroが大阪市営地下鉄だった時代に発行していたノッテオリテという媒体で、大阪メトロの色を戦隊ヒーローに例えたエッセイを書いていたはず。
そして時を経て、地下鉄文庫になった。これも何だかドラマやなー。

戦隊ヒーローみたいに立たせてみた（笑）

冊子はそれぞれ限定5,000部で、すでに配布が終わった駅もある。
「もう読めないやん！」という君！安心してや。
配布場所に設置しているQRコードを読み取ると、デジタル版を閲覧できるんや。

【配布駅】

御堂筋レッド編……御堂筋線「中津駅」南改札外
谷町パープル編……谷町線「四天王寺前夕陽ケ丘駅」北東改札外
中央フォレストグリーン編……中央線「朝潮橋駅」東改札外
長堀鶴見緑地イエローグリーン編……長堀鶴見緑地線「蒲生四丁目駅」西改札外
今里オレンジ編……今里筋線「清水駅」改札外

とはいえデジタル版の閲覧にも期限があって、5月29日（日）だから注意してね！

みをつくし戦隊メトレンジャーは、大阪のヒーロー！
ぜひみんなも読んでほしいな。

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