地獄から極楽へ?! 商店街に現れた異世界、全興寺へGOだ!

大阪メトロ谷町線「平野駅」、10分ほどの距離にある平野本通り商店街を歩いていると、
ふと通りのはざまに、インパクト大な「うそをつくと舌をぬくぞ!」と
恐ろしい鬼がやっとこで舌を抜こうとする看板が!!! 

ここは、「地獄から極楽への体験ができる寺」全興寺(せんこうじ)」。
商店街の中に突如として現れた異世界に飛び込んてみました!

[目次]

全興寺の境内

■平野駅から廃線跡の遊歩道を歩く

平野駅って降りたことありますか?
私はちなみに、ない。

平野区は、大阪市を構成する24行政区のうちの一つで、
人口が最も多い、らしい(wiki調べ)

大阪市の一番南東に位置していて、東住吉区と八尾市に挟まれるような感じ。
平野って何あるっけ……。

難読地名「喜連瓜破」があるのは平野区。
(きれうりわり、と読むっていつも忘れます)

さて、そんな平野区の平野駅には
「♯平野のおもろい寺」とハッシュタグが付けられる
ユニークなお寺があると聞いたので、
「平野って行ったことないし、
いっちょ行ってみっか!」と
出掛けてみました。
大阪メトロ谷町線の平野駅
メトロの「平野駅」を出る。

大阪メトロ谷町線の平野駅の1番出口
1番出口へ

大阪市平野区の街並み
地上に上がって~
テクテクテク

大阪市平野区の街並み
テクテクテク

大阪市平野区の中華屋
中華屋だ!
(あとで、お昼時に来たら並んでた!
おいしいらしい)

ここの右手に
大阪市平野区の街並み
小さな遊歩道がありまして。

大阪市平野区の街並み
地図アプリを使って、歩いていきます。
地面に線路みたいな絵柄が付いてるなぁと思ったら、
ほんとに線路の跡らしい。

南海の平野線という、
今はなき、路線の跡地に整備された遊歩道だそうで、
南海平野線の線路跡に整備された遊歩道
南海平野線の線路跡に整備された遊歩道
南海平野線の線路跡に整備された遊歩道
モザイク絵や信号、駅っぽい藤棚がありました。

案内板によると、
平野線は大正時代に作られた路線で、
谷町線がこのあたりを通るまでは、地域の人に親しまれていたようです。

ほえ~。
平野に歴史あり、という感じですな!

■レトロな商店街の中に突然鬼が登場!

大阪市平野区の商店街
遊歩道の先には、これまた歴史を感じさせる商店街が!
この先に地獄が待ってるらしい!

大阪市平野区の商店街
進め進め!

商店街の中には、
大阪市平野区の商店街
超、趣のあるお茶屋さんとか、

大阪市平野区の商店街にある石碑
辻のところには、由緒ありげな石碑。

大阪市平野区の商店街にある案内板
さらに平野のマップがありました。

この案内図を見るに、
めちゃめちゃ見どころありそうな町ですね、平野。

そしてついに、
ついに、
商店街の東の端っこの方に……
大阪市平野区の商店街から続く全興寺の入口
ちょっと雰囲気の違うところがあって……

大阪市平野区の商店街から続く全興寺の入口
お!

大阪市平野区の商店街から続く全興寺の入口
おお!!!

大阪市平野区の商店街から続く全興寺の入口
で~~~~~ん!!
鬼、登場。

怖い…
「舌」がマジの舌になっているのが、
特に怖い。

やっとこでちょっとつまんでる感じが怖い。

大阪市平野区の商店街から続く全興寺
商店街の中に、ぽつねんと現れたこのお寺こそが、
「地獄から極楽への体験ができる寺」こと、全興寺です。

商店街に面したこちらは北門にあたります。
ちょっと、ぐるっと回って、西門から入ります。
全興寺の西門
西門はこんな感じ。

全興寺の看板
立派な門には、
「全興寺」の文字が!

早速、入ってみましょう!

■地獄めぐりは100円だ!

全興寺は、
今から1400年前に聖徳太子が、
この平野の野中の地に、小さなお堂を建立して、
薬師如来像を安置したことが始まりだそう。

この薬師堂から次第に町が形作られていって、
今の「平野」発祥の地ともいわれています。
全興寺の本堂
本堂は、大坂夏の陣で一部を消失、
今の立派な本堂は1615年に再建されたもので、
大阪府下でもかなり古い木造建築の一つなんだとか。

すげー!!!
全然知らなかった!

めちゃめちゃ由緒のあるお寺でした!

ただ、このお寺、何よりユニークなのが、
繰り返し書いてある
「地獄から極楽への体験ができる寺」。

これどういうことかというと、
敷地内に、
地獄を再現した「地獄堂」や
仏の世界を表現した、ほとけのくに」などの施設がある、
ちょっとした異世界旅行が楽しめるお寺になっているんです。

本殿でお参りしたら、
ちょっと地獄でも見に行きましょう!

全興寺の地獄堂
これが入り口……。
鬼が地獄に招いておる……。

全興寺の地獄堂にある極楽度・地獄度チェック
入り口横には、
極楽度・地獄度チェックが!
ここで引っかかると問答無用で地獄行き!

と、とりあえず地獄堂には行ってみよう。

ちなみに全興寺は、参拝は無料ですが、
この地獄堂に入るには、100円の拝観料が必要です。

お寺の事務所で、
100円を払うと、
二次元コードがのった
カードをもらえます。
これを入り口でかざして入るしくみ。

この入場カード、
何と期限がなくて、
一度100円を払えば、
永年入場し放題という太っ腹ぶり!

何度も地獄を味わえるんだ!

中は、暗いけど
全興寺の地獄堂
こんな感じ!
こえ~~~!!!
(ほかがどんな様子かは、
実際に足を運んで体験してみてね!)

地獄堂の中では、
えんま様が地獄の様子について、
恐ろしく語ってくれます。

泣いて逃げ出す子どももいるというけど、
それも納得。

だけど、最後は
「地獄にいかなくて済むように、
わるいことをせずに、
自分の命を大切に」
と、優しいメッセージを伝えてくれます。

地獄堂の他にも、
全興寺にある地獄の釜の音が聞こえるという岩
地獄の釜の音が聞こえるという岩や、
全興寺。賽の河原を再現した石積み体験
親を残して先立った子どもが行くという賽の河原を再現した場所が。
賽の河原では、石を積まされるといいますが、
ここでは石積み体験ができます。

全興寺にある仏様と縁結びができるフォトスポット
仏様と縁結びができるフォトスポットや

全興寺のおいのりさん
全興寺のおいのりさん
いろんなお地蔵様や神様がいらっしゃいます
(おいのりさんというらしい)。

そして、
全興寺の「ほとけのくに」
全興寺の「ほとけのくに」
いよいよ「ほとけのくに」へ。

全興寺の「ほとけのくに」
地下に降りていきます。
ちなみに手すりには四国八十八カ所のお砂が入っているんだとか。

一度でお参りできるシステムですね!
全興寺の「ほとけのくに」
写真としてはこんな感じなんだけど、
これは絶対に、足を踏み入れてもらわないと伝わらない!

地下は、ステンドグラスのマンダラが中央にあって、
そこで瞑想できるようになっています。

周囲をぐるっと仏像に囲まれて、
さらに水岩窟が、
ピチョンピチョンと
水音を響かせています。

さっきの地獄堂よりも、
異世界に来た感じが強い。

これはまさに静謐とでもいうのか、
自然と厳かな気持ちになります。

地上に上がってくると、
なんか心が洗われたような気分に。

地獄~極楽までを巡る旅の最後を飾るのは、
全興寺の一心不動尊
一心不動尊!
お水を掛けながら、
一つだけお願いごとをすると
それがかなうのだとか。

水に浮かぶ不動尊、
かっこいいです。

■まとめ! 面白スポット、他にもまだあるらしいぜ!

全興寺は、平野の町おこしのために、
かなり精力的に活動しているようで、
「平野町ぐるみ博物館」
という、町のいろんなところに
小さな博物館があって、

全興寺の中にも
平野町ぐるみ博物館
全興寺の駄菓子屋さん博物館
こんな施設があります!

全興寺の境内にある施設
昔懐かしいおもちゃなどずらり!

全興寺の境内にある施設
むか~しのミルキーの看板が飾られていたりと、
見ごたえ十分。

他にも、
全興寺にあるネパールから贈られたマニ車
ネパールから贈られたという、「マニ車」や
(一回まわすと、一度お経を唱えたのと同じになるという!
仏教のこういうとこ、好き)

全興寺の絵馬
美しい絵馬、

全興寺の釈迦の足
拝むといろんな罪がなくなるという
「釈迦の足」

全興寺のこどもみくじ
そして、かわいらしいガチャガチャまで。

小さくて、コンパクトなお寺なんですが、
見どころがたくさん!

商店街の中にある、
不思議な不思議な、
全興寺。

ぜひ、
平野に足を運んだときは、
お参りしてみてはいかがでしょうか!!!

あと、今回行ってみて、
知ったのですが、
平野には、
まだまだ他にも面白そうなスポットがたくさん!

というのも、
平野はずいぶんと歴史が古く、
昔ながらの町家が数多く残されているエリアなんだとか!

ちょっとぜひ、もう一回足を運んで、
いろいろ紹介したいと思います!!!
全興寺の案内板
じゃあね!
(案内板も鬼だぜ!)

掲載内容は配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

マップ上の表記はMap Tilerの仕様に準拠します。実際の地名とマップ上の表記が違う場合があります。