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今の大阪城は豊臣秀吉の城じゃない?琵琶湖の竹生島にある、唯一現存する大坂城の遺構とは

まいど!マナブです。
大阪を代表する観光スポットの1つ大阪城。
豊臣秀吉が築いたことは有名やね。
でも、僕たちが今見ている大阪城に、秀吉時代の建造物は残っていないって知ってるかな?

今日は大阪城にまつわる話!

[目次]

豊臣秀吉が築いた大坂城は地下に眠っている?

現在の大阪城の天守閣は3代目。
豊臣秀吉による初代天守閣は大坂の陣で焼け落ち、徳川秀忠が再建した2代目天守は落雷で焼失しちゃったんや。
その後、長く天守閣はなかったんやけど、昭和6年(1931年)に市民の募金などもあって現在の3代目が誕生した。
まあ、この天守閣については戦や自然災害が原因だから、現存していないのは仕方ないよね。

三代目の大阪城天守閣は、大阪の人気観光スポットでもあります

でも、石垣や櫓なんかは秀吉時代のものでしょ?と思いきや違うらしい。
今、僕たちが目にしている大阪城に、秀吉時代のものはない。
なぜかと言うと、すべて埋められ てしまったから!

実は1615年の大坂の陣で勝利した徳川家は、大坂城を再建するときに盛り土をしたんや。
そのため、豊臣秀吉が築いた大坂城はすべて地中に…。

現在見えている大阪城の石垣は、江戸時代に組まれたものです

うーん、この石垣も豊臣時代のものを埋めたあとに造ったんかー。

そして時代が進むにつれて、埋められた事実も忘れ去られてしまった。
しかし、1959年のボーリング調査で本丸の地下7.3mに、今の大阪城とは異なる石垣が発見された、という話なんよ。

それにしても、何で徳川さんは埋めたかなー。
もしかしたら徳川家が豊臣に関するものをこの世から消そうとしたのかな。だとしたら、えげつなで、徳川さん!

失われた豊臣秀吉の大坂城。
ただ、たった1つだけ当時の建造物が残っている!
場所は琵琶湖に浮かぶ竹生島。
え?どういうこと??
あまりに気になったので、行ってみた!

秀吉時代の大坂城を求めて。滋賀県の竹生島へ

やってきたのは滋賀県の長浜市。
ここは織田信長に仕えていたころの秀吉が、はじめて城持ち大名になった地域やね。
秀吉が城主として過ごした長浜城の模擬天守(中は歴史博物館になってる)が、当時の雰囲気を演出してくれているよ。

長浜城の天守閣。最上階から長浜や琵琶湖の風景を楽しむこともできます

その長浜城から徒歩数分のところに長浜港がある。
竹生島にはここから船に乗って行くんや。

長浜港の観光船のりば。竹生島への乗船券を購入できます
長浜港へ停泊しているクルーズ船。竹生島へは今津港からの航路もあります

竹生島へのクルーズは往復3,200円。今回は長浜港からのルートを選んだけど、他にも今津航路・びわ湖横断航路もあるらしい。

長浜港から竹生島へは約35分。
船内は冷暖房完備で快適だし、デッキに出れば雄大な琵琶湖の景色も楽しめる。
日本一大きい湖とは知っていたけど、船に乗るとあらためてその大きさを感じるなぁ。

クルーズ船から見える竹生島は豊臣秀吉の千成瓢箪を思わせる

おぉ、竹生島が見えてきた!

日本三大弁天に数えられる宝厳寺の弁才天

竹生島へ上陸!

竹生島の港。左での土産物ゾーンを抜けると宝厳寺へ行けます

この島にある宝厳寺は、聖武天皇が夢枕に立った天照大神から「江州の湖中に小島がある。その島は弁才天の聖地であるから、寺院を建立せよ。すれば、国家泰平、五穀豊穣、万民豊楽となるであろう」というお告げを受け、行基に開祖させたと伝わるお寺。
琵琶湖の島に寺院を建立しなさい、なんて天照大神もなかなか大変なことを言わはるね。

宝物殿の拝観料300円を納め、いざ境内に。

宝厳寺の本堂へ続く階段は“祈りの階段”と呼ばれています

165段の石段を登って本堂へ。

165段の石段を登って本堂へ。

本尊として祀られているのは、もちろん弁才天。
七福神の一柱としても有名な弁才天は、本来は才能をもたらす神様だったけど、財をもたらす福の神と一緒になり「弁財天」とも書くようになったんやって!

さて、宝厳寺の弁才天は厳島神社・江ノ島神社と並ぶ日本三大弁天に数えられる、もんのすごい弁才天。めちゃご利益ありそうじゃない?

めちゃカワイイ「弁天様の幸せ願いダルマ」でご利益を!

弁才天に手を合わせ、ふと横を見ると真っ赤な弁才天のダルマがいっぱい!

願いを叶えてくれると評判の「弁天様の幸せ願いダルマ」

これは願いを叶えてくれる「弁天様の幸せ願いダルマ」。めっちゃご利益ありそうやし、僕も奉納してみることにした!

まずはお願い事などを紙に書き、

「弁天様の幸せ願いダルマ」に願いを託す用紙
願いを書いた紙が収まるように穴が開いています

折った紙をだるまに入れる。

琵琶を持つ弁天様。表情がとても可愛い

完成!
これで僕にも幸せがやってくる(はず)!

祈願料は600円。御分身のストラップ付きを選ぶと、ダルマを模したストラップ御守を持って帰ることもできるよ。その場合は1,200円。

宝厳寺を訪れた多くの人が弁天様にお願い事をしています

ちなみに「弁天様の幸せ願いダルマ」はすべて手書きらしい。
1つ1つお顔を違うから、自分好みの弁天様を選んでね!

宝厳寺・唐門は、元々は大坂城の極楽橋だった!

本殿を後にして、階段を降りていくと色彩豊かな建物が見えてきた。
そう、これこそが今回の目的である唐門!
(豊臣秀吉時代の大坂城を探しに来たんやった💦)

宝厳寺の本堂から琵琶湖の方へ階段を降りていくと左手に唐門が見えます

説明文を要約すると、この唐門は大坂城の極楽橋にあった廊下橋形式の橋で、大坂の陣が繰り広げられる前に、豊臣秀吉の子・秀頼が、京都豊国廟に移築。さらに京都から宝厳寺に移されたらしい。
つまり、紛れもなく豊臣秀吉時代の大坂城の一部分!

それにしても、大阪城の極楽橋にこんな壮大な建物が架かっていたとは。

極楽橋から天守閣へは抜けがよく、絶好の撮影スポットでもあります

これは現在の大阪城の極楽橋。
ここに…

宝厳寺の唐門。橋の上に架かっていたとは思えない大きさがあります

これですよ💦

豪華絢爛な桃山様式による建築で、国宝にも指定されているんやって。
鳳凰や牡丹をはじめとする美しい彫刻たち。極彩色で彩られてすごくキレイ!

宝厳寺の唐門。下から見上げれば、美しい装飾の数々を見ることができます
当時の日本の伝統技術の粋が集まったと思われる装飾の数々

さらに奥に進んでいくと観音堂、舟廊下へとつながっていく。
この舟廊下は豊臣秀吉の御座船として建造された日本丸の舟櫓を利用したことにちなんで名づけられたそう。

荘厳な唐門とは一転して、歴史を感じさせる構造の舟廊下
清水の舞台を彷彿させる舟廊下を支える柱たち

外から見るとこのような感じ。
柱で組み上げてたんやね。

ついに出会えた秀吉さんの大坂城!
戦火を免れ、よくぞ400年の時を超えてくれた!!ほんまにありがとう!

かわらけ投げで願掛け!鳥居をくぐれば願い事が叶う!

せっかくここまで来たので、竹生島ついてもう少し紹介するね。
舟廊下を抜けると、琵琶湖に面する都久夫須麻神社に出る。
ここでは、願い事を書いた土器(かわらけ)を投げ、見事に鳥居をくぐれば願い事が成就する「かわらけ投げ」という願掛けができるらしい。

都久夫須麻神社のかわらけ投げ。多くの人が挑戦しています

もちろん、やってみるよね!

かわらけの初穂料は300円。
2枚もらえるよ。

良縁招来や病気平癒、合格祈願、商売繁盛など、願掛けしたいお願い事を選べます

1枚には自分の名前を、もう1枚に願い事を書く!

拝所へ行き、鳥居を確認!
結構、距離があるなぁ。これは普通に投げてもおそらく届かない。

風の影響も受けるため、鳥居にかわらけをくぐらせるのは至難の業

が、しかし!
僕は通した!
遠くに投げるコツはフリスビーの要領、と言えば伝わるかな。

「弁天様の幸せ願いダルマ」に続いて「かわらけ投げ」もできた僕には、きっと幸せがいっぱいやってくる(はず)!

大坂城の遺構がある竹生島へのアクセス

今回の記事は、琵琶湖クルーズや竹生島の名所が楽しすぎて、話があっちこっちに行ってしまったなー(少し反省)。
でも、まあ大坂城の極楽橋(=宝厳寺の唐門)も見れたし、大坂城にまつわる旅行記事として受け止めてくれたら嬉しいです。

それにしても宝厳寺の唐門を見て、僕は「きっと豊臣秀吉の大坂城ってめちゃ豪華やったんやろなー」と感じたわー。
もちろんそれは僕の空想なんやけど、こうやっていろいろと思い浮かべるのも歴史ロマンの楽しみ方!興味ある人はぜひ、大坂城と竹生島の両方を訪ねてみてほしいです!

帰りのクルーズから見た竹生島

長浜港へのアクセス

JR「大阪駅」から新快速で「長浜駅」へは約1時間40分。
新幹線も使えば時短可能!
長浜港へはJR「長浜駅」から徒歩約12分。

竹生島へのアクセス

長浜港から竹生島への航路は、通常期間は1日5便、繁忙期は8便、冬季は2便と期間によって異なるから注意しよう!
詳しくは公式サイトで要チェック!
https://www.biwakokisen.co.jp/cruise/chikubu/price_time/
琵琶湖西岸の近江今津からの航路もあるよ。
また、「満席なったらどうしよう」と不安な人は、事前予約もできるよ。

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マップ上の表記はMap Tilerの仕様に準拠します。実際の地名とマップ上の表記が違う場合があります。