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Natiyda

道具屋筋から和食文化を包丁で支える刃物屋さん。堺一文字光秀で最高の包丁を見つけよう!

皆さん、まいど!
タイ出身、大阪大好きなナッティーダです。
今日は堺の包丁を取り扱っている、堺一文字光秀さんをご紹介したいなーっと思います。
こちらは多くの料理人が愛好する堺の包丁を取り扱うお店で、最近は海外からも多くの料理人や旅行者たちも、お気に入りの一本を求めて訪れているんやって。
どうして堺一文字光秀さんはこんなに人気なのか?その理由を探りに、お店へ行ってきました。

[目次]

食材の旨味を引き出す、切れ味鋭い日本の包丁

日本の包丁は海外の料理人をも魅了しています。
その理由は何と言っても鋭い切れ味。押して切る西洋の包丁に対して、日本の包丁は引いて切ります。それほど力を必要とせず、スパッと切れる日本の包丁は、食材の繊維をつぶさないため、旨味も損ないません。

実際、切れ味の鈍い包丁で切ったトマトは、甘みが減退するという研究データもあるみたいやね!!日本の包丁は料理人にとっても、そして料理を食べる人にとっても、めちゃめちゃありがたい道具やね。

堺一文字光秀の包丁
堺一文字光秀の包丁で食材を切る

また、切れ味が鋭いにも関わらず、日本の包丁は一生ものと言われるほど、長く使用できるのも大きな特徴。もちろん、錆びや刃こぼれしないようにメンテンナンスは必要やけど、大切に使った包丁が子どもにも引き継がれる、なんてこともあるんやって。道具が思い出とともに継承されていくなんて、素敵な話だと思わへん?

約2,000種ものラインアップ!自分にぴったりな包丁を見つけよう

堺(大阪府)、三条(新潟県)、関(岐阜県)の三つが包丁の産地と言われており、堺一文字光秀さんは堺の包丁のプロデュース・販売・メンテナンスを手掛けています。

お店は南海電鉄や大阪メトロ「なんば駅」の東側にある、南北約150mの道具屋筋商店街の一角に構えています。

道具屋筋商店街にある包丁店堺一文字光秀

極上の切れ味と耐久性、そして包丁そのものの美しさ。
堺の鍛冶技術を学んだ創業者・田中久香氏がこの地で店を構えて以来、70年以上もプロの料理人たちの要望に応え続けてきたお店です。

堺一文字光秀の入口に展示されている日本刀

店頭には日本刀が飾られていました!
めっちゃテンションあがるやつー☺

堺一文字光秀の店内
堺一文字光秀で販売されている堺一文字光秀ブランドの包丁

店内には、一流の料理人たちをサポートし続けてきた「堺一文字光秀」ブランドがずらりと並んでいます。たった一本の包丁に、全力で向き合う職人たちの技術と想いが浮かび感動、、、😭

堺一文字光秀の鍛冶屋で働く職人
堺一文字光秀の鍛造する技術

そうそう、堺の包丁は一方に刃が付いている片刃包丁が主流。刃先が鋭く、食材の繊維をつぶさず切れると評判なんよ。“食い倒れの街・大阪”が育まれてきたのは、道具の力も大きかったに違いない!

堺一文字光秀さんでは、堺が誇る和包丁を中心に、洋包丁、家庭用包丁も多く販売しています。その数はなんと2,000種以上で、店頭で直接手に取ることもできちゃいます。
なお、価格については、家庭用包丁は8,000円台~80,000円台です。

さて、日本で料理人を目指す左利きの人は、大半が修行中に右利きに矯正されますが、海外では利き腕そのままに修行する人が多いと言われています。でもご安心してください。こちらのお店では左利き用の包丁も揃えており、オーダーも可能なのです!
利き腕を含め、どんな包丁がほしいのかは店員に相談してみましょう。皆さんの用途を踏まえ、素材やサイズなどをアドバイスしてくれるよ。
ぜひ、最高の包丁を見つけてや!

メンテナンスもお任せ!プロの技で本来の切れ味を取り戻す

せっかく購入したお気に入りの包丁。長く使い続けたいと思うのは当然。
でも、正しい知識とメンテナンス方法を知らないと、大切な包丁がだめになってしまう、なんてことに。特に包丁に関する主なトラブルで多いのが「錆び」と「切れ味」の二つが多いみたいや。

堺一文字光秀で働くスタッフ

●錆びの原因は、付着した汚れ

特に塩分や酸性の強い食材を切ったら、すぐに汚れを洗い落とし、洗い終わった後も水分をふき取るように心がけましょう。ステンレス鋼の包丁は錆びづらいとはいえ、それでも気を緩めてはダメダメ。万が一、錆びてしまうと修理ができない場合もあるので要注意です。

堺一文字光秀の包丁のメンテナンス作業

●切れ味が鈍るのは刃先の摩耗

また、包丁にまつわる問題としては、切れ味が鈍るってのもあるよね。
切れ失われる原因は、食材と一緒にまな板を切ってしまい、刃先が摩耗してしまうから。刃先が丸くなると、食材の上でツルツルと滑ります。砥石で研ぐなど、メンテンナンスはとっても大切なんや。

堺一文字光秀の砥石

とはいえ、包丁は毎日使う道具。定期的にメンテナンスをしていても、経年劣化によって柄にひび割れが起きるなどの問題が起きることがある。
そんなとき、どうすれば良いのか、店員さんに聞いてみました。
「大手メーカーでは機械による研ぎが一般的ですが、うちはプロの研ぎ師が包丁の種類やサイズ、鋼材、刃の状態を見極め、手作業で最適な切れ味へと仕上げます」
なるほど、やはり頼りになるのはプロの技やね!

堺一文字光秀の包丁を砥石で研ぐ様子

ちなみに、堺一文字光秀で包丁を購入した人には、無料の研ぎ直しサービス券がもらえます。このサービス券には有効期限がなく、10年後、20年後でも使用可能!中には何十年も前に親が購入し、形見として受け取った包丁のメンテナンスを依頼されたこともあるそうです。

二階には未来の和食・道具文化を発信するイベントスペース「一十一 ICHITOI」が誕生

さて、堺一文字光秀さんの店内を見て回っていると、らせん階段を見つけました。上には何があるんやろ?

堺一文字光秀の店内

店員さんに聞いてみると、二階には「一十一ICHITOI」というイベントスペースになってるらしい。

堺一文字光秀のイベントスペース「一十一ICHITOI」

セミナーを開催できる設備のほか、オープンキッチンも備えた空間が広がっていました。
なぜ、こんなスペースがあるのか。これも店員さんに説明してもらいました。

堺一文字光秀のイベントスペース「一十一ICHITOI」にあるオープンキッチン

「一十一ICHITOI」をつくった背景には、和食や道具文化に対する危機感がありました。というのも、和食や道具を取り巻く環境は、2013年に和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたり、日本食レストランはこの17年で約7倍に増えるといった嬉しいニュースがある一方で、包丁研ぎをする世帯が少なくなり、廉価品を使い捨てする家庭が増えているという現実に直面していたのです。さらに、包丁職人も減少して…。
そんな今を変えていこうと、地元商店街、道具産地、食品生産者、教育、行政、伝え手、異文化、伝統工芸士、使い手、作り手、届け手の11分野の仲間が集まり、和食の未来のために体験や対話、気づきを発信していこうと考えました。それが「一十一ICHITOI」です。

2024年10月1日のオープニングイベントには、板前修業の経験を持つお笑い芸人こがけんさんが来店。トークショーや包丁研ぎ体験のデモンストレーションに参加したんやって!

堺一文字光秀のイベントスペース「一十一ICHITOI」のオープンイベントの様子
堺一文字光秀のイベントスペース「一十一ICHITOI」のオープンイベントに登場したお笑い芸人こがけん

今後も新しい伝統工芸のカタチを探るワークショップや、食の未来を語り合うトークセッションなどを予定。いろいろなイベントが開催されるから、ぜひ皆さんもチェックしてやー!
→ Instagram: sakai_ichimonji

一流の品が豊富に揃い、メンテナンス対応もすばらしいけど、それ以上に600年を超える伝統の技で、料理に携わるすべての人を支える心意気が感じられるお店でした。人気なのも納得やわ。大阪に来られた際は、ぜひ皆さんも来店してみてはいかがでしょう。

●堺一文字光秀

[住所]大阪市中央区難波千日前14−8
[アクセス]大阪メトロ御堂筋線・千日前線「なんば駅」4号出口から徒歩約5分、南海電鉄「なんば駅」から徒歩約5分、大阪メトロ千日前線・堺筋線「日本橋駅」5号出口から徒歩約8分[地図]
[営業]9:30-18:30(平日)、10:30-18:30 (土日祝)
[公式サイト]https://www.ichimonji.co.jp/

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