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大阪・箕面の滝道沿いの川床!春の新緑から秋の紅葉まで楽しめます

川面を眺め、風を感じながら食事を味わえる川床。
鴨川や貴船、高尾など「京の夏の風物詩」として有名ですが、実は、大阪の箕面大滝へ向かう滝道沿いにもあり、春の新緑から秋の紅葉の時期まで楽しめるんですよ。
阪急箕面駅が最寄りで、大阪梅田から30分とアクセスもよく、自然あり、歴史あり、そしてリーズナブルな料金もおすすめです。

[目次]

■深紅のちょうちん、木造の川床。風情を感じながらの食事を満喫

滝道の出発点・阪急箕面駅

駅から北に向かって滝道に入り、箕面名物「もみじのてんぷら」の店が並ぶかいわいを抜けると、大滝からの透き通った水が流れる箕面川に沿って、ゆるやかな坂道をくねくねと進みます。運動靴でなくても大丈夫。滝道は遊歩道で一般の車は通れず、土日はハイキング客や家族連れでにぎわいます。

箕面の滝道を上ってきて最初に見える風景

15分ほど歩くと、右の対岸に、深紅のちょうちんが軒先に並んで下がっている川床が目に入ります。もみじのてんぷらの創始者・役行者(えんのぎょうじゃ)ゆかりの瀧安寺の向かいあたり。ここが「川床磯よし」で、「紅葉橋」で川を渡ると到着です。
川床は木造で、床には緋もうせんが敷かれ、全席「リバービュー」のテーブルが並んでいて、テンションが上がります。

裏山側から見た川床
川床から見た箕面川。対岸は滝道

間近に見下ろせる箕面川の流れと河原、木々の緑の風景が目に染み入り、山から吹き降りてくる涼しい風が心地良いんです。そして「せせらぎ」の音というよりは、もっと大きなしっかりした水音が絶えず聞こえ、時折、野鳥の鳴き声もするんです。ちょうちんのもみじデザインも映えます。
予約していた「会席風幕の内セット」は、鮎の塩焼き、てんぷら、お吸い物、デザートも付いていて、自然を五感で感じながら、おいしい食事が味わえ、大満足です。アルコールはもちろん、名産のゆずが入った「ゆずドリンク」「ゆずサイダー」もメニューにありますよ。座布団に座っての食事ですが、足が楽な低い座椅子も借りられます。食べ終わった後も、ゆっくりした時間が過ごせます。

川床磯よしの幕の内弁当
鮎の塩焼きを箕面名物「ゆずドリンク」「ゆずサイダー」で味わうもよし

滝道をさらに約25分、1.8キロ歩いて大滝まで行くもよし、滝道沿いのカフェや土産店をのぞくもよし、箕面公園昆虫館やお寺めぐりもよし。

■古くから人気の箕面川床。実は一度途絶え、復活した観光名所だった

実は箕面川床、100年前ににぎわった後に途絶え、10年前に復活したんです。

対岸の滝道から見た川床

阪急箕面線が1910(明治43)年に開通した時、箕面駅近くの山中に当時日本一(甲子園球場の2倍の広さ)の動物園が開園したことから、滝道に茶屋や川床が並び、一大テーマパークとして箕面はにぎわいました。しかし6年後に動物園は閉園。川床も衰退をたどり、レジャーの多様化で途絶えました。しかし2010年から2年間、箕面市などが観光資源として実験的に復活させたところ利用が多く、2012年から地元の料理店2店が営業を始めました。

阪急箕面駅前にある、ゆるキャラ「滝ノ道ゆずる」像

止々呂美地区特産の実生ゆずから生まれたゆるキャラ「滝ノ道ゆずる」はじめ、箕面の観光開発の一環と言えますね。

■滝道沿いのお店によって味や食感が違う?名物のもみじのてんぷら

久國紅仙堂のもみじの天ぷら

おまけですが、歴史といえば、名物「もみじのてんぷら」も奥が深い。1300年前の飛鳥時代に箕面の山で修行中の役行者が、大滝に映えるもみじの美しさをたたえて、灯明の油で揚げ、修験道場を訪ねてくる旅人にふるまったのが最初とされているんです。

滝道の久國紅仙堂では「もみじの天ぷら」を揚げているところが見られる

滝道沿いの店によって、衣の味や食感が微妙に違います。食べ比べてみては。
観光協会によると、多く自生している「いろはもみじ」の葉を使うのではなく、「一行寺かえで」という切れ込み浅めの種類の葉を、紅葉の時期に集めて1年塩漬けし、塩抜きしてから菜種油で20分揚げるのだそうです。葉の割れ方は5裂~9裂なのですが、9裂のものは珍しく、見つけて食べたら「四つ葉のクローバー」のように良いことがあるかも。

箕面川床の営業期間は、4月下旬から10月下旬まで。「川床磯よし」(072・724・2477)と、少し川下にある「川床音羽山荘梅屋敷」(072・721・3005)の2店が営業しています。前日までの予約が必要。営業日、営業時間やメニューは各店にお問い合わせください。

もみじと箕面川の清流

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